2024年2月8日掲載
1.ドナウ・デルタ Delta Dunării
ドナウ・デルタ(ドナウ川三角州。)は、ルーマニアのドブロジャとウクライナのオデッサ州に位置し、面積3,446平方キロメートルでヨーロッパ最大にして、人の手がほとんど入っていない自然状態の三角州(デルタ)である。
ドナウ川によって運び込まれる多量の土砂は、デルタの幅を年に40メートルほど拡大し続け、その姿を大きく変え続けている。
ドナウ川は、トゥルチャ近くで黒海に流れ込む前に三つの分流に分岐する。キリア川、スリナ川、そしてスフント・ギョルゲ川(聖ゲオルギウス)である。
とはいえ、それとは別に多数の小さな流れが、デルタを葦の生い茂る地域や沼地や森林に分けており、それらのうち幾つかは春と秋の期間に冠水し、洪水状態になる。
ドナウ・デルタの約35キロメートル沖にはズミーイヌィ島(Острів Зміїний、ルーマニア語名シェルピロール島(Insula Șerpilor)、面積0.17平方キロメートル)がある。
この島の帰属を巡っては、ルーマニアが1997年の友好協力条約でウクライナによる領有を承認。
さらに2009年2月の国際司法裁判所(ICJ)判決で、国際法上は「岩」として扱い、周辺の排他的経済水域や大陸棚は大陸国境を基準にしてとルーマニア有利に配分された。
2004年に、ウクライナは、黒海とドナウ・デルタのウクライナ領域を結ぶ航行可能な運河を造るため、ビストロエ水路に対する工事を開始した。
欧州連合(EU)は、運河がデルタの湿地帯を損なうため、工事の中止をウクライナに強く要請した。
デルタの保護に関与しているルーマニア側は、国際司法裁判所にウクライナを提訴すると声明している。
住所:Strada 14 Noiembrie 1, Tulcea 820009 ルーマニア [地図]
360°写真(ドナウデルタ・エコ・ツーリズム博物館)
登録年: 1991年
登録区分: 自然遺産
営業時間:09:00~17:00、休日(月曜日)
電話番号:+40 340 105 652
ウェブサイト:
行き方:首都ブカレストから、ドナウ・デルタの中核となる都市、トゥルチャまで列車で行きます。
直通の特急列車が1日1便出ており、およそ6時間30分でトゥルチャに到着。
特急列車を利用しない場合には、普通列車に乗りメドジディアで乗り換えてください。
トゥルチャからは、船でスリナを目指します。
NAVROM DELTA社の大型船、もしくは高速船のハイドロ・フォイルの2種類があります。
列車、船とも本数が少なく、一日1便しか出ていないので、乗るときは事前に時間を調べてから利用してください。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2023年12月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:ヨーロッパの大河ドナウ川!ルーマニアの世界遺産ドナウ・デルタの魅力
ドナウ・デルタに行って下さい。 Mergi in Delta Dunarii.
ドナウ・デルタはどこですか? Unde este Delta Dunării?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2.ホレズ修道院 Mănăstirea Khorez
ホレズ修道院(ホレズしゅうどういん)とは、ルーマニアのオルテニア地方に存在する世界遺産に登録されたルーマニア正教会の修道院。
領主コンスタンティン・ブルンコヴェアヌによって設立され、1691年着工、1697年完成、1993年に世界遺産に登録された。
領主の名前にちなむ「ブルンコヴェネスク様式」と呼ばれる独創的なデザインの、美しい白い石造りの修道院として知られている。
また、周辺には4つの附属する教会が存在する。
住所:52F5+87, Strada Mânăstirii, Romanii de Jos 245803 ルーマニア [地図]
360°写真
登録年: 1993年
登録区分: 文化遺産
営業時間:06:00~23:00
行き方:たいてい修道院は人里離れた場所にあるものですが、ホレズ修道院も公共交通でのアクセスは極めて悪いです。
ブカレスト市内から長距離バスでホレズまでは行けますが、そこから先の交通手段はありません。
歩くには遠すぎる距離ですし、人気のない場所も多いため徒歩はおすすめしません。
タクシーをチャーター、またはホレズ市内の宿泊施設に相談するもよいでしょう。
個人で行く場合は、ブカレスト発の現地ツアーに参加する方法がもっとも簡単です。
日本出発前に旅行会社でドライバー(またはガイド付き)プライベートツアーを手配してもらうことも手です。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2023年12月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:心洗われる美しさ~世界遺産ルーマニア・ホレズ修道院を訪ねる
ホレズ修道院に行って下さい。 Mergeți la Mănăstirea Khorez.
ホレズ修道院はどこですか? Unde este Mănăstirea Khorez?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3.トランシルヴァニア地方の要塞聖堂のある村落群 Sate cu catedrale fortificate din Transilvania
「トランシルヴァニア地方の要塞聖堂のある村落群」(トランシルヴァニアちほうのようさいせいどうのあるそんらくぐん)は、ルーマニアの世界遺産の一つ。
トランシルヴァニア地方に残る古い村落群は、しばしば要塞化された聖堂の周りに発達した。
こうした要塞聖堂群は300ほど形成されたが、そのうち世界遺産登録されているのは、かつてドイツ系移民(トランシルヴァニア・ザクセン人)が築いた6つの村落とハンガリー系セーケイ人が築いた1つの村落の計7村である。
当初、1993年にビエルタンの要塞聖堂のみが「ビエルタンとその要塞聖堂」(Biertan and its fortified church)の名で登録されたが、1999年に他の6村落が拡大登録されたのに伴い、現在の名称に変更された。
トランシルヴァニア・ザクセン人の村落は、13世紀にハンガリーの歴代王がドイツ系の入植者を定住させたことに始まる。
彼らは後にトランシルヴァニア・ザクセン人と呼ばれることになる。
この地方の諸民族の中では特権的な地位を持っており、その文化様式は農夫、職人、商人らから成る強固な共同体を形成しつつ命脈を保ち、繁栄した。
この地方は恒常的にオスマン帝国やタタール人の侵攻の脅威に晒されていたため、住民たちは異なる規模で要塞群を建造した。
最重要な町は全体が城壁に覆われたが、より規模の小さな村落はそうもいかず、村の中に、聖堂を囲むように要塞化された中心部を創り出した。
そこには、彼らの特に価値ある財産を護り、かつ非常時には長く篭城できるようにと、防衛用の塔や石造家屋も付け加えられた。
住所:Biertan 557045 ルーマニア [地図]
360°写真(ビエルタンの要塞聖堂)
登録年: 1993年
登録区分: 文化遺産
営業時間:11:00~15:00、休日(月曜日)
電話番号:+40 749 231 199
行き方:トランシルヴァニア地方の要塞聖堂めぐりの基点となるのは、シビウまたはシギショアラです。
シビウには空港があり、フランクフルトやパリ、ウィーンなど主に西欧の海外都市に就航しています。
ルーマニアの首都ブカレストとの間には定期便がないので注意してください。
シギショアラへは、ブカレストから鉄道でおよそ5時間。
それぞれの都市から要塞聖堂のある村々へは、バスを利用することになります。
ただし、いくつかの村を効率よく回ろうと思ったら、ツアーに参加するかレンタカーを借りる必要があるでしょう。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2023年12月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:世界遺産「トランシルヴァニア地方の要塞聖堂のある村落群」を訪ねる旅!
ビエルタンの要塞聖堂に行って下さい。 Mergeți la catedrala fortăreață din Biertan.
ビエルタンの要塞聖堂はどこですか? Unde este catedrala fortificată din Biertan?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
4.モルダヴィアの教会群 Bisericile Moldovei
北部モルダヴィアの壁画教会群は、ルーマニアのモルダヴィア北部にあるスチャヴァ県に所在する、ルーマニア正教会の8つの教会を指す。
およそ1487年から1583年の間に建設された。
壁画に描かれているのは、キリストの受難と復活、オスマン帝国との戦争が主である。
過酷な戦争の中、壁画は特別な意味を持って描かれた。
当時、モルダヴィアの人々にとって最大の苦難が、イスラム教の大国オスマン帝国からの攻撃であった。
そこで村の人々が、どこにいても勇気と励ましを得られるよう、教会の外にまで壁画が描かれた。
村民はキリストの受難と復活を自分たちの運命に合わせて、つらい時代を乗り越えることができたと伝わっている。
1993年に7つが「モルダヴィア地方の教会群」としてユネスコの世界遺産に登録され、2010年に復活教会が拡大登録された。
そのひとつプロボタ修道院は、日本のユネスコ信託基金により、1996年から5年をかけて当時芝浦工業大学教授の三宅理一のもと、保存修復事業が実施された。
住所:Strada Voroneț 166, Voroneț 725301 ルーマニア [地図]
360°写真(ヴォロネツ修道院)
登録年: 1993年
登録区分: 文化遺産
営業時間:09:00~19:00
ウェブサイト:
行き方:ルーマニアの首都ブカレストから、列車でモルドヴィアに最も近いスチャバまで車で6時間半程です。
またはブカレストからスチャバまでは飛行機で約1時間。
スチャバからこの教会群の場所までは、電車で1時間少しですが、それぞれの教会や修道院が離れている為、電車やバスでは本数も少なく駅から歩く距離もあり不便です。
多くの教会を観光するには、レンタカーまたはタクシーをチャーターしていくことをお薦めします。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2023年12月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:神秘的な芸術作品!ルーマニアの世界遺産モルドヴィア地方の教会群
ヴォロネツ修道院に行って下さい。 Mergeți la Mănăstirea Voroneț.
ヴォロネツ修道院はどこですか? Unde este Mănăstirea Voroneț?
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5.マラムレシュの木造聖堂群 Catedrale din lemn din Maramures
マラムレシュの木造聖堂群(マラムレシュのもくぞうせいどうぐん)は、ルーマニアの世界遺産の一つである。
トランシルヴァニア地方北部のマラムレシュに残る木造聖堂群のうち、異なる時代や地域ごとにそれぞれの建築技法で建てられた、8つの代表的なルーマニア正教会の木造聖堂が登録されている。
それらは、西端に背が高くほっそりとした鐘楼を備えた高度な木造建築物であり、北部ルーマニアの山岳地帯における文化的景観を、その地域固有の方法で体現したものである。
マラムレシュは中世以来の自治的な伝統によって、ルーマニアの中でも比較的よく知られた地方である。
その保存状態の良好な木造の聖堂や村落、伝統的な生活様式、今なお用いられている地方独特の色鮮やかな服装などは、マラムレシュをあたかも生きた博物館のようにしている。
この地方の有名な木造聖堂群は、以前に建てられていた聖堂の敷地に、17世紀から18世紀にかけて建造されたものである。
その背景にあったのは、ルーマニア正教会の聖堂を石で建造することを禁じられたことへの反発である。
聖堂は太い丸太で建造され、内部は小ぢんまりとして薄暗く、素朴な技法で聖書に題材を採ったイコンが多くある。
最も特徴的なのは入り口の上に聳える鐘楼と、聖堂本体が小さく見えてしまうような大きな屋根である。
住所:Bârsana 437035 ルーマニア [地図]
360°写真(L’église en bois de Notre-Dame de Bârsana)
登録年: 1999年
登録区分: 文化遺産
営業時間:10:00~16:00、13:00~16:00(日曜日)、休日(月曜日)
行き方:ルーマニア北部の国境近く、バヤ・マーレの北東に約40km行ったところにあります。
アクセスがあまりよくないため、レンタカーの利用かツアーでの観光をおすすめします。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2023年12月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:ルーマニアの文化を伝える世界遺産!マラムレシュ地方の木造教会群
マラムレシュの木造聖堂群に行って下さい。 Viziteaza catedralele din lemn din Maramures.
マラムレシュの木造聖堂群はどこですか? Unde sunt catedralele din lemn din Maramures?