2024年2月12日掲載
1.ボヤナ教会 боянска църква
ボヤナ教会(Боянска църква, Boyanska tsarkva)は、ブルガリアの首都ソフィア郊外のボヤナ地区に建っているブルガリア正教会の教会堂である。
ヴィトシャ山の麓にある。
2階建ての教会の東翼は、元々10世紀後半ないし11世紀初頭に建てられたものであり、その後、第2次ブルガリア帝国の下で13世紀に中央棟が加えられた。
西翼がさらに拡張され、現存する形が完成したのは19世紀半ばのことであった。
それぞれの時代の姿をとどめつつ美しい調和を保っているこの教会は、1979年にユネスコの世界遺産に登録された1979年。
この教会の世界的な知名度は、主として1259年に遡るフレスコ画に負っている。
それらは元来、より早い時期に描かれていたフレスコ画の上に上書きされたものであるが、東ヨーロッパの中世美術のなかでも、最も完全で保存状態の良いものである。
それらの壁画は教会の壁面に描かれており、240人の人物像によって89の場面が展開されている。
作者は不明であるが、タルノヴォ派(Tarnovo Art School)の流れを汲む人物と考えられている。
拝廊にある18場面は聖ニコラオスの生涯を描いている。
ここでは、描き手が同時代の視座で描いているものもある。
「海での奇跡」では、船と水夫の帽子がヴェネツィアの艦船を思わせる。
また、教会の北壁に描かれたこの教会のパトロンたちの肖像画群は、教会のフレスコ画の中でも最も印象的で真に迫るものである。
その肖像画には、貴族カロヤン(Sebastocrator Kaloyan)とその妻デシスラヴァ(Desislava)、あるいはブルガリア皇帝のコンスタンティン1世と皇妃イリーナなどを描いたものがある。
教会には、断片的にしか見られなくなっている11世紀から12世紀に描かれた最初のフレスコ画、1259年から上書きされた二番目の有名なフレスコ画のほか、わずかではあるが、14世紀、16-17世紀、さらには1882年に描かれたフレスコ画なども残っている。
1912年から1915年にかけてオーストリアやブルガリアの専門家によってフレスコ画の修復と浄化が行われ、1934年と1944年にも同様の維持活動が行われた。
教会は1979年にユネスコの世界遺産に加えられたが、先んずる1977年からは保全と修復を理由に一般の立ち入りが禁止された。
この禁止措置は2000年に解除され、再び一般に開かれるようになった。
住所:ul. “Boyansko ezero” 3, 1616 Bojana, Sofia, ブルガリア [地図]
360°写真
登録年: 1979年
登録区分: 文化遺産
営業時間:09:00~17:30
電話番号:+359 2 959 0939
行き方:ソフィア空港から市内まではタクシーが一般的でしたが、2015年に市内中心部につながる地下鉄が空港まで延伸され、大変便利になりました。
ソフィア中心部からボヤナ教会までは、公共交通がバスしか有りませんので、慣れない方にはタクシーをお勧めします。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2024年1月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:ブルガリアの首都ソフィアの世界遺産!「ボヤナ教会」の壁画の素晴らしさ
ボヤナ教会に行って下さい。Отидете до Боянската църква.
ボヤナ教会はどこですか?Къде е Боянската църква?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2.カザンラクのトラキア人の墳墓 Тракийски гробници в Казанлък
カザンラクのトラキア人の墳墓は、ブルガリア中部の町カザンラク近郊のレンガ造りの丸天井型地下墳墓(カタコンベ)である。
古代には、トラキア人の首都セウトポリス近郊にも位置していた。
この墓地は、大規模なトラキア人共同墓地の一部をなしており、狭い回廊と丸い埋葬室とから成っている。
この墓地は紀元前4世紀にまで遡るものであり、1979年にはユネスコの世界遺産にも登録された。
回廊や埋葬室は、ともに慣例的な葬儀の宴におけるトラキア人夫婦を描いた壁画で飾られている。
その壁画には素晴らしい馬が描かれていて目を惹くが、それ以上に座っている夫婦が互いの手首をつかみ、告別の身振りをしていることが印象的である。
この壁画は、ヘレニズム時代のブルガリア美術のなかで、最も保存状態の良い傑作である。
住所:6102 Partyulbe, カザンラク ブルガリア [地図]
360°写真
登録年: 1979年
登録区分: 文化遺産
行き方:ブルガリアのソフィアからアクセスするのが便利です。
ソフィアからバスで3時間、電車で3時間20分。
カザンラックの駅からはタクシーや、徒歩でも30分弱で行けます。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2024年1月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:トラキア人発祥の地!世界遺産カザンラックのトラキア人の噴墓
トラキア人の墳墓に行って下さい。Отидете до тракийските гробници.
トラキア人の墳墓はどこですか?Къде са тракийските гробници?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3.イヴァノヴォの岩窟教会群 Ивановски скални църкви
イヴァノヴォの岩窟教会群(Ивановски скални църкви, Ivanovski skalni tsarkvi)は、ブルガリアにある岩を刳り貫いて作られた聖堂、修道院などの建造物群をさすユネスコの世界遺産としての登録名。
ルセ州イヴァノヴォ村に近く、ルーセの南20 km にあたるルセンスキ・ロム川沿いにそびえる岩だらけの堤にある(川からの標高は32 m である)。
この教会群は、保存状態の良い美しい中世のフレスコ画で知られている。
この地方の洞窟群には、後のブルガリア正教会総主教ヨアキムが居を定めた1220年代以降17世紀まで、修道士たちが住むようになっていた。
彼らは、僧房、教会群、礼拝堂などを硬い岩から切り出しており、修道院建造物群はおよそ40もの教会群を頂点に戴いていた。
その周りには、他の宗教施設用地が300ほどあったが、そのほとんどは現存していない。
教会群に残る肖像画からも明らかなように、イヴァン・アレクサンダルやイヴァン・アセン2世といった第2次ブルガリア帝国の皇帝たちは、この教会群に頻繁に寄進を行った。
王族以外のパトロンには、13世紀から14世紀にかけて修道院が強く結びついていた首都タルノヴォの貴族たちが含まれていた。
14世紀にはブルガリア一帯のヘシカズム(hesychasm)の中心地となり、オスマン帝国に組み込まれた当初も存続し続けたが、漸次衰退していった。
修道院の建築物群の名声は、その多くを13世紀から14世紀にかけてのフレスコ画に負っている。
それらは教会群の内の5つの教会に保存されており、中世ブルガリア美術の傑作として評価されている。
岩窟施設群は修道士たちに使われていたもので、大天使聖ミカエル礼拝堂、洗礼堂、Gospodev Dol礼拝堂、聖テオドルス礼拝堂や、中心となる聖母教会などを含んでいた。
特に聖母教会に残る14世紀の壁画はおそらく最も有名なもので、かつパレオロゴス家(Palaeologan)美術の最も優れた例証とされている。
修道院群の敷地内には、同様に何世紀も経た碑文が残されている。
その中でも有名なのは、1308年から1309年に修道士イヴォ・グラマティク(Ivo Gramatik)によって書かれたものである。
住所:7088 Ivanovo, ブルガリア [地図]
360°写真
登録年: 1979年
登録区分: 文化遺産
営業時間:09:00~18:00
電話番号:+359 82 825 002
行き方:ブルガリアのルセから鉄道でイヴァノヴォ村まで約30分ほどでアクセスすることができます。
鉄道は一日に7便。
イヴァノヴォ村からは公共の交通手段はありません。
徒歩で1時間15分、タクシーで10分です。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2024年1月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:中世ブルガリア美術の傑作!世界遺産イヴァノヴォの岩窮教会群
イヴァノヴォの岩窟教会群に行って下さい。Посетете скалните църкви на Иваново.
イヴァノヴォの岩窟教会群はどこですか?Къде са скалните църкви на Иваново?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
4.マダラの騎馬像 Конна статуя на Мадара
マダラの騎士像は、ブルガリア北東部シュメン州のシュメンの東、マダラ高原の崖に刻まれた中世初期の巨大なレリーフである。
1979年にユネスコの世界遺産に登録された。
縦2.5 m、横3 mという巨大さもさることながら、それが周りに足場のない地上20m以上の高さに刻まれている点に特色がある。
制作方法等は未解明である。
レリーフは高さ100mの断崖の地上23m付近に刻まれている。
騎士は右向きで、馬の足元に横たわるライオンに槍を突き刺している。
ワシが騎士の前を飛び、犬が騎士の後ろに従っている。
この情景は、象徴的な形で戦勝を描いていると見なされている。
この記念碑は710年頃に描かれたと推測されているが、これはつまりブルガール人のハーンであったテルヴェル(Tervel)の治世下の制作であることを意味する。
そして、この線で理解した場合、描かれている騎士はテルヴェル自身で、7世紀末にブルガリア北部に居を定めて、現在のブルガリア人に連なる土着のスラブ人たちとまじわったブルガール人たちの遺産であるという仮説が支持されることになる。
ただし、碑文の問題から、もう少し時代を下らせる見解があるほか、古代トラキア人に結び付けて、トラキア人の神を描いたとする仮説や、聖ゲオルギウスを描いたものだとする説などもある。
住所:9971 Madara, ブルガリア [地図]
360°写真
登録年: 1979年
登録区分: 文化遺産
営業時間:08:30~19:00
電話番号:+359 53 132 095
行き方:鉄道で、ソフィアからシューメンに鉄道もしくはバスで向かい、シューメンからは徒歩でマダラ高原に直接向かうか、レンタカーがベター。
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参考URL:今も謎として残るブルガリアの世界遺産!マダラ高原にあるマダラの騎士像
マダラの騎士像に行って下さい。Моля, отидете до статуята на рицаря в Мадара.
マダラの騎士像はどこですか?Къде е статуята на Мадарския рицар?
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5.スレバルナ自然保護区 Природен резерват Сребърна
スレバルナ自然保護区(スレバルナしぜんほごく、ブルガリア語: Природен резерват Сребърна)は、ブルガリア北部の南ドブルジャ地方、シリストラ州にある厳正自然保護区。
シリストラ (Silistra) の西18km、ドナウ川の2km南に位置するスレバルナ村近くにある。
ウィア・ポンティカ (Via Pontica) 上のスレバルナ湖(水深は1mから3m)とその周辺を対象とし、ヨーロッパとアフリカの間の渡り鳥の通り道となっている。
自然保護区は生物圏保護区にも登録されている。
保護区に典型的な生物種の陳列が行われている博物館も併設されている。
スレバルナ湖は非ブルガリア人研究者たちによって過去何度となく研究されてきたが、ブルガリア人生物学者としては、1911年にこの地へ研究のために赴いたアレクシ・ペトロフが最初であった。
1913年には南ドブルジャ全体がルーマニア領となったが、1940年にブルガリアに返還された。
この年は、ペトロフがこの地に営巣している鳥たちのコロニーを観察しに再訪した時でもあった。
この一帯は1948年に自然保護区となり、1975年にはラムサール条約登録地となった。
1977年にユネスコの生物圏保護区に登録された。
さらに、1983年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)にも登録された。
住所:ブルガリア [地図]
360°写真
登録年: 1983年
登録区分: 自然遺産
営業時間:24時間営業
電話番号:+359 86 772 469
ウェブサイト:
行き方:ブルガリアの首都ソフィアから、直線距離で北東に約350キロに位置しているスレバルナ自然保護区。
ルセやシューメンからバスでシリストラに向かい、シリストラでバスを乗り換えます。
バスは本数が少ないので、現地でよく確認しましょう。
レンタカーやタクシーでもアクセスすることができます。
ブカレストからはスレバルナ自然保護区への日帰り観光ツアーなどもあり、ガイド付きで移動も楽なのでオススメです。
外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2024年1月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:動植物の楽園!ブルガリアの世界遺産「スレバルナ自然保護区」
スレバルナ自然保護区に行って下さい。Отидете до природен резерват Среварна.
スレバルナ自然保護区はどこですか?Къде е природен резерват Среварна?