2024年9月9日更新
1.ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟 Қожа Ахмад Ясауи кесенесі
ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟は、カザフスタン南部のテュルキスタン市にある、未完成に終わった廟建築である。
12世紀に活躍したスーフィー(聖者)であるホージャ・アフマド・ヤサヴィーと、歴代のヤサヴィー教団の指導者の墓が置かれている。
中央アジアのイスラム教徒の聖地の一つであり、草原地帯ではヤサヴィー廟への参詣はメッカ巡礼に勝る善行と見なされていた。
カザフスタンにおけるユネスコの世界遺産第1号であり、2003年に指定された。
もともとこの土地にはホージャ・アフマド・ヤサヴィーの小さな廟建築が存在していた。
ヤサヴィーは12世紀半ばに中央アジアのテュルク系遊牧民へのイスラーム化に尽力した人物で、カザフスタンのサイラムの出身だったが、のちにヤサ(現テュルキスタン市)移住したため、「ヤサヴィー」のニスバで呼ばれる。
14世紀末、ティムールの手によって1397年から2年がかりで現在の建築物が造営された。
廟の建築を手がけたのは、ホージャ・フサイン・シーラーズィーとシャムス・アブドゥッラー・シーラーズィーだと考えられている。
ティムールが廟を増築した理由については、遊牧民から敬意を払われているヤサヴィーの廟を改築することで、東方のモグーリスタンに居住する遊牧民の支持を獲得する意図があったと考えられている。
ティムールが1405年に死亡したことにより、廟建築の継続は中止された。
その後の統治者はこの廟にあまり関心を持たなかったため、ティムール建築の典型例が当時の姿のまま残った。
テュルキスタンがロシアに編入された後も、ロシア革命直前まで廟に多くの参詣者が訪れた。
1994年にはトルコ共和国との協定が締結されてアフマド・ヤサヴィー大学が創設され、トルコ政府の援助によって3,500万USドル以上をかけた廟の修復工事と周辺の整備が実施された。
19世紀当時に廟の周囲を取り囲んでいた壁が復元され、古い街並みが日干しレンガで再現された。
2003年に廟が世界遺産に指定された後、テュルキスタンの観光産業は急速に発展し、新しいホテルや廟を模した建物が建設された。
住所:カザフスタン テュルキスタン [地図]
360°写真
登録年: 2003年
登録区分: 文化遺産
行き方:カザフスタンの最大都市・アルマトイから、トルキスタンにある「ホンジャ・アフメッド・ヤサウイ廟」までは車で約11時間かかります。
また、トルキスタン近郊の大きな街・シムケントのバスターミナルから、トルキスタンのバスターミナルまではミニバスでもアクセス可能です。
所要時間は約3時間。
トルキスタンのバスターミナルから「ホンジャ・アフメッド・ヤサウイ廟」までは徒歩で約10分です。
タクシーなども利用することができます。
但し、外務省海外安全ホームページでは十分注意地域となっています。(2023年9月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:未完成に終わった廟建築、ホンジャ・アフメッド・ヤサウイ廟
ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟まで行って下さい。Қожа Ахмад Ясауи кесенесіне барыңыз.
ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟はどこですか?Қожа Ахмад Ясауи кесенесі қай жерде?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2.タンバリの考古的景観にある岩絵群 Тамбари археологиялық ландшафтындағы жартас өнері
タンバリ(Tanbaly)は、カザフスタンのアルマトイ州にある峡谷である。
タムガリ(Tamgaly)とも呼ばれた。
最大都市アルマトイからは北西に約180 km のところにある。
一帯には紀元前14世紀以降に描かれた5000点にのぼる岩絵(線刻画)群が残されており、周辺に残る住居跡や祭祀場跡と推測されている遺跡群とともに、中央アジアにおける傑出した文化的景観を形成している。
2004年には、中央アジアに残る岩絵群の中で、初めてユネスコの世界遺産リストに登録された。
タンバリの岩絵群は、48の遺跡地域に分けられているが、5000点を超える岩絵群の約6割は、そのうち5つの遺跡地域に集中している。
岩絵はいずれも金属器や石器で岩の表面を傷つけて線刻描画したもの(ペトログリフ)で、洞窟壁画と異なり、露天の岩面に残されている。
住所:RG4Q+MJC, Tamgaly, カザフスタン [地図]
360°写真
登録年: 2004年
登録区分: 文化遺産
営業時間:09:00~18:00
電話番号:+7 72759 3 02 10
ウェブサイト:
行き方:アルマトイから北西に約180キロメートルの場所に位置しているタムガリへは、車で約2時間半で到着します。
公共交通機関で行くことはできませんが、現地ツアーなどもあるので参加してみるのもいいでしょう。
アルマティ2駅の近くはタクシーが多いため、簡単に捕まえることができます。
タクシーに乗る前にはきちんと値段交渉をしておくと良い。
但し、外務省海外安全ホームページでは十分注意地域となっています。(2023年9月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:5000点を超える岩絵!タムガリの考古的景観にある岩絵群
タンバリまで行って下さい。Өтінемін, Танбариге барыңыз.
タンバリはどこですか?Тамбари қайда?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3.サリャルカ – 北カザフスタンのステップと湖群 Сарыалқа – Солтүстік Қазақстанның далалары мен көлдері
サリャルカは、カザフスタンのカザフ高地の一部で、カラガンダ市西方約250kmにある「黄色い山脈」を意味する地方名である。
サリャルカは2008年7月7日にユネスコの世界遺産に登録された。
カザフスタンでは初となる自然遺産である。
サリアルカ、サルアルカなどとも表記される。
また、コルガルジン湖とテンギス湖一帯は1976年に、アクスアト湖一帯は2009年にそれぞれラムサール条約登録地ともなった。
コルガルジン湖とテンギス湖一帯にはヨシ原が広がり、オオフラミンゴ、ニシハイイロペリカン、カオジロオタテガモが生息している。
アクスアト湖一帯には絶滅危惧種のソデグロヅル、カリガネ、アオガンおよび多くのカモとハクチョウが訪れる。
サリャルカにはナウルズム国立自然保護区(Naurzum State Nature Reserve、コスタナイ州)とコルガルジュン国立自然保護区(Korgalzhyn State Nature Reserve、アクモラ州)が含まれており、これらの保護区には、ヨーロッパ、アフリカ、南アジアなどからの渡り鳥たちにとって重要な停留地となる湿地帯が存在している。
この地域を索餌場として使っている鳥は1500万から1600万羽に及ぶと見積もられており、その中には絶滅危惧種も含まれている。
コルガルズィン自然保護区では、フラミンゴが特に目を引く。
一帯は同時にカザフステップで広く見られるマーモットやオオカミなどの野生動物の住み処になっているほか、キガシラウミワシや絶滅が危惧されているサイガなども棲息しているも見られる。
住所:カザフスタン 〒020000 [地図]
360°写真(テンギス湖)
登録年: 2008年
登録区分: 自然遺産
行き方:「サルアルカ-カザフスタン北部のステップと湖沼群」へは、アスタナとカラガンダの両都市から車でアクセスすることが可能ですが、アスタナから行くと約2時間で到着します。
国立自然保護区を2つ含むほど広大なので、事前に観光する場所を決めておくことをおすすめします。
但し、外務省海外安全ホームページでは十分注意地域となっています。(2023年9月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:渡り鳥の停留地!サルアルカ-カザフスタン北部のステップと湖沼群
サリャルカまで行って下さい。Салларкаға барыңыз.
サリャルカはどこですか?Сарыарқа қайда?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
4.シルクロード : 長安=天山回廊の交易路網 Жібек жолы: Чанъань-Тяньшань дәлізі сауда жолы желісі
ユーラシア大陸の東西交流史において重要な役割を果たしたシルクロードは、その歴史的意義からUNESCOの世界遺産リストへの登録が目指されており、第一号として中華人民共和国(中国)、カザフスタン、キルギスの関連遺跡など計33件が2014年に「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の名で登録された。
世界遺産登録物件は中国22件、カザフスタン8件、キルギス3件の計33件で構成されており、それらを相互に繋いでいる交易路についても、主要な路線は登録されている。
それは内容からは「中心都市」(Sites of Central Towns, 11件)、「交易拠点」(Sites of Trading Settlements, 6件)、「交通および防衛施設」(Sites of Transportation and Defense Facilities, 7件)、「宗教施設」(Religious Sites, 8件)、「関連遺跡」(Associated Sites, 1件)の5種に分類され、地域的には「中原地区」(Central China, 12件)、「河西回廊地区」(Hosi Corridor, 3件)、「天山南路・天山北路地区」(North and South Tian-shan Mountains, 6件)、「ジェティ・ス地区」(Zhetysu Region, 11件)の4地区に分類されている。
ジェティ・ス地区はイシク・クル周辺の肥沃な地域で、エフタル、カラキタイ、カラハン朝、カルルク、トゥルギシ、西突厥、楼蘭など、様々な民族が時代ごとに築いた諸国家の姿を伝える巨大な都市遺跡、および小規模な交易拠点(「交易拠点」に分類される遺跡はこの地区にしかない)などを対象としている。
これらは規模の点で大きく異なるが、城壁に囲まれた集落という点で共通する。
「交易拠点」に分類されているのがこの地区のタルガル、アクトベ、クラン、オルネク、アクルタス、コストベで、「交易拠点」に分類される構成資産はこれで全てである。
これらはいずれも、アルマトイからタラスにかけて点在しており、時期に若干の差はあるが、6世紀頃から13世紀頃にかけて交易によって繁栄していた。
また、これらの都市遺跡には、仏教だけでなく、ネストリウス派キリスト教(景教)、ゾロアスター教(祆教)、マニ教(摩尼教)などの遺跡も含み、シルクロードを介した多彩な宗教の伝播の様子を伝えている。
この地区で唯一「交通および防衛施設」に分類されているのが、バルハシ湖近くの農耕集落であるカラメルゲンである。
住所:XR33+836, Akchulak, カザフスタン [地図]
360°写真(アクルタス)
登録年: 2014年
登録区分: 文化遺産
営業時間:10:00~18:00
電話番号:+7 747 794 9526
行き方:日本からカザフスタンへの直行便就航ありません。
アルマトイまでは、ソウルや北京、あるいはタシケントなどの経由して10時間から13時間程で到着します。
首都のアスタナへ向かう際には、アルマトイからの国内線を利用しましょう。
但し、外務省海外安全ホームページでは十分注意地域となっています。(2023年9月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:【世界遺産】シルクロード:長安-天山回廊の交易路網とは?
アクルタスまで行って下さい。Акультасқа барыңыз.
アクルタスはどこですか?Acultas қайда?
出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
5.西天山 Батыс Тензан
西天山(にしてんざん、にしティエンシャン)は、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスの3か国に共有されているUNESCOの世界遺産リスト登録物件である。
天山山脈西部の複数の自然保護区を内包し、生物多様性についての顕著な普遍的価値を認められて登録された。
中華人民共和国(中国)から中央アジア諸国にまたがる天山山脈では、その中国領内の自然が「新疆天山」として、2013年の第37回世界遺産委員会で登録されていた。
その決議に際し、世界遺産委員会は拡大登録への期待を付帯決議に盛り込んでいた。
ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスの3か国による西天山の推薦は新疆天山の拡大登録ではないが、関連性はあるものと認識されている。
住所:Фабричная көшесі 31, Zhabagly 161310 カザフスタン [地図]
登録年: 2016年
登録区分: 自然遺産
行き方:カザフスタンのアクス・ジャバグリ自然保護区(チューリップの原種の宝庫として有名)が一番アクセスが良い。
距離的にはウズベキスタンのタシケントが近い。
カザフスタン側からはアルマトイからアクセスする事になる。
いずれもツアーに参加するのがベターです。
但し、外務省海外安全ホームページでは十分注意地域となっています。(2023年9月現在)
現地に行く時は、最新情報を確認してください。
参考URL:東西文化が融合する中央アジア・カザフスタンの5つの世界遺産!
アクス・ジャバグリ自然保護区まで行って下さい。Ақсу-Джабагури қорығына барыңыз.
アクス・ジャバグリ自然保護区はどこですか?Ақсу-Жабагури қорығы қайда орналасқан?