2024年7月8日掲載

レプティス・マグナ 引用:Wikipedia

レプティス・マグナ
引用:Wikipedia

1.レプティス・マグナの考古遺跡  الموقع الأثري لبدة الكبرى

レプティス・マグナは、リビアの首都トリポリの東130kmに位置するアル=フムス市にある古代ローマ時代の傑出した都市遺跡。

トリポリタニアの三都のひとつであったと同時に、アフリカ初のローマ皇帝セプティミウス・セウェルスを輩出した都市として知られ、その治世に絶頂期を迎えた。

「マグナ」は「偉大な」という意味だが、チュニジアにもレプティスという町があったことから、区別するために付加されていた。

北アフリカ屈指のローマ都市遺跡として、1982年にはユネスコの世界遺産に登録された。

この都市は紀元前4世紀にカルタゴが地中海の一大勢力となるまで無名だったが、元々紀元前1100年頃にフェニキア人の入植者が建造したようである。

実質的に紀元前200年頃から独立してはいたが、紀元前146年の第三次ポエニ戦争終結までは名義上カルタゴ領に属し、以降は共和政ローマ領となった。

名目的な支配は帝政ローマのティベリウス帝の時代まで続いたが、そのときに公式にアフリカ属州の一部として帝国領に編入された。

程なくして、アフリカ属州の中心都市のひとつでもあり主要交易拠点ともなる都市に成長した。

レプティスの絶頂は、この町の出身者セプティミウス・セウェルスがアフリカ出身で初のローマ皇帝となった西暦193年に訪れた。

彼が全ての属州の都市のなかでレプティスを最優遇し、惜しげもなく財を投入し、建築事業を推進した結果、レプティスはカルタゴ、アレキサンドリアに次ぐアフリカ第三の大都市となったのである。

205年に、セプティミウス・セウェルスとその一族がこの町を訪れたときには、盛大な喝采を送られた。

しかし、交易が急激に減少した「3世紀の危機」を通じて、レプティスも没落し、都市の大半は廃れてしまった。

テオドシウス1世の治世に小規模な再興が行われはした。

439年には、トリポリタニアの残りとレプティスは、西ローマ帝国からカルタゴを奪って拠点としたヴァンダル族の王ガイセリックの支配下に置かれた。

レプティス・マグナの歴史にとっては不幸なことに、住民がヴァンダルの支配に反抗する意志を喪失するようにと、ガイセリックは都市の防御力の低下のために城壁の破壊を命じた。

しかし、これはレプティスの住民にとってもヴァンダルの支配層にとっても、重い代償を払うことにつながった。

523年にベルベル人が容易に侵攻し、都市を略奪したからである。

10年後にベリサリウスがローマの名の下にレプティスを奪還し、534年にはヴァンダル王国を滅ぼした。

レプティスは、東ローマ帝国の属州の州都のひとつになったが、ベルベル人の破壊から立ち直り、往時の繁栄を取り戻すには至らなかった。

アラブ人がトリポリタニアを征服する650年代までに、東ローマ軍の駐屯地を除いて、都市は廃れてしまっていた。

ほどなくして砂に埋もれてしまい、1921年になって再発見された。

今日、レプティス・マグナの遺跡は、北アフリカにおけるローマ都市遺跡の中でも屈指の印象深さを誇るものとして佇んでいる。

住所:J7PQ+7M4, Khoms, リビア [地図]


登録年: 1982年
登録区分: 文化遺産
営業時間:08:00〜18:00
電話番号:+218 94 5233871

行き方:リビアの首都トリポリからは約130キロ。

タクシーで約2時間弱、乗り合いタクシーで行く場合がホムスで乗り換えです。

ホムスまで約2時間弱、ホムスからタクシーで約15分ほど。

外務省海外安全ホームページでは退避勧告地域です。(2024年5月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:アフリカ・リビアの古代ローマ遺跡!世界遺産レプティス・マグナの古代遺跡

レプティス・マグナまで行って下さい。  من فضلك اذهب إلى لبدة الكبرى.

レプティス・マグナはどこですか?  أين تقع مدينة لبدة الكبرى؟

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2.キュレネの考古遺跡  موقع قورينا الأثري

キュレネ (Cyrene) は、現リビア領内にあった古代ギリシャ都市で、この地方にあった5つのギリシャ都市の中で最大・最重要を誇った。

現在のリビア東部のことを「キレナイカ」(Cyrenaica) と呼ぶのは、キュレネにちなむものである。

現存する遺跡の多くは、ローマの植民都市となった際に再建されたものであり、ローマ都市として再建されたギリシャ都市の優れた遺跡として、ユネスコの世界遺産に登録されている。

現存する遺跡は、アフダル山地から流れ出る緑豊かな谷川に囲まれた高台に位置する。

また、街の名前は、アポロンに捧げられた泉キュレネから付けられた。

ギリシア神話におけるキュレネはラピテス族の王の娘であり、一目惚れしたアポロンによって北アフリカに連れ去られたとされる。

比較的特徴的な建造物としては、元々は紀元前7世紀に建造されたというアポロン神殿がある。

他の古代遺跡にはデメテルの神殿やゼウスの神殿がある。

なお、ゼウスの神殿は未発掘部分がある一方、1978年夏にムアンマル・アル=カッザーフィーによって故意に損なわれている。

また、キュレネとかつてのアポロニア港の間には、およそ10kmに及ぶ巨大なネクロポリス(共同墓地)があった。

キュレネ遺跡は1982年に世界遺産登録されたが、考古学的調査が継続的に行われており、時々新しい研究発表が行われている。

例えば、2005年には、キュレネで25年近くにわたって考古学的発掘を続けていたウルビーノ大学の調査チームが西暦2世紀のものと思われる76体の無傷の彫像を発見した。

この彫像が無傷のまま残っていたのは、発掘に携わった考古学者の一人、マリオ・ルーニによると、375年の地震で神殿が崩壊した際に崩れた壁と壁の空隙にうまく納まる形で地中に埋もれてしまったからだという

住所:RV95+92X, Sahdhdat, リビア [地図]


登録年: 1982年
登録区分: 文化遺産
電話番号:+218 91 3796829

行き方:リビアの玄関口でもある首都トリポリから空路でベンガジという町へ。

ベンガジから世界遺産があるキュレネの古代遺跡まではバスで約3時間。

トリポリからの長距離バスもありますが、その場合まずはアル・ベイダへ向かいます。

所要時間は10時間ほど。

アル・ベイダからキュレネまでは乗り合いタクシーで30分。

キュレネは現地の言葉で「シャッハート」と呼ばれていますので、注意してください。

外務省海外安全ホームページでは退避勧告地域です。(2024年5月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:リビアに残るギリシャ時代の遺構。世界遺産キュレネの考古遺跡

キュレネ遺跡まで行って下さい。  من فضلك اذهب إلى آثار قورينا.

キュレネ遺跡はどこですか?  أين آثار قورينا؟

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

3. サブラタの考古遺跡  موقع صبراتة الأثري

サブラタは、古代トリポリタニアの三都市のうち、最西端に位置した都市。

現在のリビアの北西部ザーウィヤ県に位置する。

現在のトリポリ(かつてのオエア)の西約65kmの地中海沿岸に存在した都市で、その遺跡群は1982年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。

サブラタ港の建造は古く、おそらく紀元前500年頃にフェニキア人の交易拠点として建造されたものである。

そこは、アフリカの後背地の産品を扱う沿岸部のアウトレットとしての役割が与えられていた。

サブラタは、一時マシニッサ王が治めていた短命のヌミディア王国の属領となったあと、ローマ帝国の組み込まれ、西暦2世紀から3世紀に都市が再建された。

セプティミウス・セウェルス帝が近隣のレプティス・マグナに生まれたこともあって、彼の治世下がサブラタにとっても記念すべき絶頂期であった。

しかし、この町は4世紀に相次いだ地震の被害を受け、とりわけ365年の地震の被害が大きかった。

その後、ビザンティン帝国総督のもとで、規模を縮減する形で町は再建された。

マグレブをアラブが占領して数百年と経つうちに、交易の拠点は移り変わり、それにつれてサブラタは一村落へと衰退していった。

サブラタの遺跡で有名なのは、3層構造を保っている雄大な3世紀の劇場だが、そのほかにもリベル・パテル(ディオニュソスと同一視される酒の神)、イシス、セラピス (Serapis) などに捧げられた神殿群がある。

ユスティニアヌス1世の治世下に建てられたバシリカ式教会堂も現存し、北アフリカのローマ都市の住居群を華やかに彩ったモザイクの床板もいくらかは現存している。

床板のなかで保存状態が良いのは、海を臨む公衆浴場跡と劇場に残る白黒の床板である。

隣接する博物館では、サブラタの出土品のいくらかを見ることが出来るが、残りはトリポリにある国立博物館に収蔵されている。

住所:RF3M+XXQ, Sabratah, リビア [地図]


登録年: 1982年
登録区分: 文化遺産

行き方:世界遺産サブラータの古代遺跡までは、まずは拠点の町でもあるリビアの首都トリポリへ。

トリポリからサブラータの町へは、乗り合いタクシーまたはタクシーで向かいます。

所要時間は約1時間ほどです。

外務省海外安全ホームページでは退避勧告地域です。(2024年5月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:地中海沿岸都市にあるリビアの世界遺産、サブラータの古代遺跡

サブラータの古代遺跡まで行って下さい。  الذهاب إلى آثار صبراتة القديمة.

サブラータの古代遺跡はどこですか?  أين توجد آثار صبراتة القديمة؟

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

4. タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群  أطلال الفن الصخري لتدرالت أكاكوس

タドラルト・アカクス(تدرارت عكاكس)は、サハラの一部にあたるリビア西部の砂漠地帯。

アルジェリア国境に近く、ガット (Ghat) の町にも近い。

「タドラルト」は現地の言葉で「山」を意味する。

この地域の特色は先史時代の岩絵が多数現存していることであり、「タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群」の名でユネスコの世界遺産にも登録されている。

アカクスの景観は砂丘、アーチ状岩石、峡谷、山と変化に富んでいる。

主要なランドマークはAfzejareのアーチとTin Khlegaのアーチである。

この一帯はサハラの中でも最も不毛な地域のひとつだが、植生が見られないわけではない。

この地域の岩絵(彩色画・線刻画)の重要性が評価され、世界遺産に登録されている。

紀元前12000年頃から西暦100年頃に至るまでに描かれた岩絵は、この地域の文化的・自然的変化を反映している。

岩絵には、ゾウ、キリン、ラクダなどや馬に乗った人が描かれ、タッシリ・ナジェールの岩絵と同じく、かつてこの地が緑の大地であったことを教えてくれる。

岩絵には、音楽や舞踊といった日常の様々な生活風景も描かれている。

住所:リビア [地図]


登録年: 1985年
登録区分: 文化遺産

行き方:まずは首都トリポリからセブハという町へ向かいます。

航路で1時間、長距離バスで12時間。

セブハから拠点の町であるアル・アウェイナートは約5時間です。

さらに世界遺産タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群へ行くには、安全の面と遺跡の保護の理由からガイド無しで行くことはできません。

外務省海外安全ホームページでは退避勧告地域です。(2024年5月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:サハラ砂漠に残る世界遺産、タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群

タドラルト・アカクスの岩絵遺跡まで行って下さい。  اذهب إلى أطلال الفن الصخري في تادرالت أكاكوس.

タドラルト・アカクスの岩絵遺跡はどこですか?  أين توجد الآثار الفنية الصخرية لتدرالت أكاكوس؟

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

5. ガダミス旧市街  مدينة غداميس القديمة

ガダミス (アラビア語: غدامس (Ġadāmis), リビア方言: ġdāməs) は、アルジェリアやチュニジアの国境にも近い、トリポリの約600km南西に位置するリビアのオアシス都市。

オアシスには、7000人ものトゥアレグが住む。

町の中ではヤシの木が多く生え、古くからある壁に囲まれた区域は、ユネスコの世界遺産に登録されている

この区画には7つの氏族が住み、それぞれの縄張りを持っているが、祭りに使う共有地は設定されている。

1970年代に、政府は旧市街の外側に住宅地を作ったが、夏の間には、住民たちは避暑に優れている旧市街に戻って暮らしている。

ガダミスの記録は古代ローマ時代にしか遡れない。

当時の名称はキュダムス (Cydamus) で、この時期には町には軍隊が駐留することがあった。

ビザンティン帝国の介入によって住民がキリスト教に改宗した6世紀には、司教が町に住んでいた。

しかし、7世紀にムスリムに制圧されると、住民はすぐさまイスラームに改宗した。

19世紀まで、サハラ交易において重要な役割を果たした。

住所:4FMW+GFG, Gadamis, リビア [地図]


登録年: 1986年
登録区分: 文化遺産

行き方:世界遺産ガダミス旧市街の郊外には、ガダミス空港があります。

リビアの首都トリポリとの間に定期便がありましたが、2014年の戦闘でトリポリ国際空港が破壊され、2018年現在旅客運航は行われていません。

陸路で向かう場合、最寄りの大都市はトリポリかチュニジアのスファックスになります。

外務省海外安全ホームページでは退避勧告地域です。(2024年5月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:白く美しい「砂漠の真珠」!リビアの世界遺産ガダミスの旧市街

ガダミス旧市街まで行って下さい。  الذهاب إلى مدينة غدامس القديمة.

ガダミス旧市街はどこですか?  أين تقع مدينة غدامس القديمة؟

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』