2024年8月22日掲載

モーリシャス

モーリシャス

1. アープラヴァシ・ガート  Aapravasi Ghat

アープラヴァシ・ガートは、モーリシャスの首都ポートルイスにある移民受け入れに使われてきた建造物群の総称。

紆余曲折はあったものの、2006年にモーリシャスで初となるユネスコの世界遺産に登録された。

アープラヴァシ・ガートは、1834年から1910年まで主にインドからわたってきた労働者の迎え入れに使われた場所で、現存する施設は1849年に作られたものである。

現在のモーリシャスでは、このインド系労働者の末裔が全人口の68%を占めている。

1849年に作られた建造物群のうち、現存するのは15%である。

波止場、入り口の門、病院、馬小屋、厨房、トイレ、体の洗い場などが、部分的に残っている。

1835年2月1日に、モーリシャスでの奴隷制が廃止された結果、製糖業での人手不足が深刻なものとなった。

イギリス人たちは、労働力調達のための新たな仕組みを取り決めた。

1834年からフランス系モーリシャス人やイギリス人の農園主たちは、インドからの労働力の調達と輸送を整備した。

この仕組みは「クーリー貿易」と呼ばれ、やってきた労働者は「クーリー」と呼ばれた。

最初のインド系移民たちの大多数は、インド東部のビハールからやって来た。

この迎え入れ施設は、当時「クーリー・ガート」と呼ばれた。

この受け入れ施設からサトウキビのプランテーションや製糖所に送られたインド人、あるいは中継してレユニオン、オーストラリア、アフリカ大陸やカリブ海地域に送られたインド人などは、全部で40万人に上ったとされる

1970年代になると、「クーリー」には差別的な含意があるとして、「クーリー・ガート」は「アープラヴァシ・ガート」と改称された。これは、ヒンディ語で「移民発着所」などの意味である

住所:RGQ2+JFX, Port Louis, モーリシャス [地図]


登録年: 2006年
登録区分: 文化遺産

行き方:成田からモーリシャスへの直行便は運航していないので、アジアや中東、ヨーロッパなどで乗り継ぐ経由便を利用しましょう。

おすすめはエミレーツ航空を利用するフライトで、総移動時間は最短のおよそ20時間。

乗り継ぎはドバイで1回のみです。

モーリシャスの「サー・シウサガル・ラングーラム国際空港」から首都ポートルイス(Port Louis)までは約50Km離れているため、タクシーを利用するか送迎バスを手配すると良いでしょう。

世界遺産「アープラヴァシ・ガート」へは、ポートルイス中心地にあるウォーターフロントから歩いですぐです。

外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2024年7月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:移民労働制度が作った負の遺産・モーリシャスのアープラヴァシ・ガート

アープラヴァシ・ガートに行って下さい。 Go to Aapravasi Ghat.

アープラヴァシ・ガートはどこですか? Where is Aapravasi Ghat?

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2. ル・モーンの文化的景観  Le Morne Cultural Landscape

ル・モーン・ブラバン(Le Morne Brabant)は、モーリシャスの南西端に位置する半島で、この島の風上に位置している。

この半島には名前の由来になった玄武岩のル・モーン山(標高 556 m)が聳えており、モーリシャスでもとびきりの見晴らしを提供してくれる。

頂上部分の面積は12 ha以上あり、そこへ至る急斜面には多くの突き出した洞窟群がある。半島はラグーンで囲まれており、観光名所になっている。

この半島は微気候の恩恵を受けており、世界でも特に稀少な絶滅危惧種の一つであるマンドリネット(Mandrinette、アオイ科の一種)の3つしか残っていない生育地のひとつにもなっている。

他の稀少な植物としては、やはりアオイ科の植物であるトロケティア・ボウトニアナTrochetia boutoniana)が山腹にのみ自生している。

ル・モーン山は、19世紀に逃亡したアフリカ大陸、マダガスカル、インドおよび東南アジア出身の奴隷(マルーン)の隠れ場所として使われたことでも知られるようになった

モーリシャスで奴隷制が廃止されたときには、警官隊がル・モーンに赴き、君たちは自由になったのだと呼びかけたが、警官隊の来訪理由を誤解した奴隷たちは、飛び降りて亡くなった。

これは現在もモーリシャス・クレオールの人たちの共有された記憶と口承に残っている

ル・モーン山は2003年にモーリシャスの世界遺産暫定リストに掲載された後、2008年の第32回世界遺産委員会で、「自由を求めた奴隷たちの戦いのシンボル」として評価され、世界遺産リストへの登録が認められた。

モーリシャスの世界遺産としては、2006年に登録されたアープラヴァシ・ガートに続いて2件目である。

住所:モーリシャス [地図]


登録年: 2008年
登録区分: 文化遺産

行き方:モーリシャスの空の玄関口サー・シウサガル・ラングーラム国際空港は、首都ポート・ルイスからは約50km離れた島の反対側にあります。

日本からの直行便はないので、シンガポールやクアラルンプール、香港、上海などを経由する必要があります。

空港からは、ル・モーンへ行くのもポート・ルイスへ行くのも、同じくらいの距離です。

バスの便はあまりよくないので、タクシーか地元のツアーを利用しましょう。

外務省海外安全ホームページでは危険情報はありません。(2024年7月現在)

現地に行く時は、最新情報を確認してください。

参考URL:美しすぎる楽園モーリシャスの世界遺産!ル・モーンの文化的景観

ル・モーン・ブラバンに行って下さい。 Go to Le Morne Brabant.

ル・モーン・ブラバンはどこですか? Where is Le Morne Brabant?

出典元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』